技能実習制度 廃止で「選ばれる国」に来年で導入30年を迎える外国人技能実習制度。かねて国内外から人権侵害を指摘されながら... [facebook]

2022.08.10
技能実習制度 廃止で「選ばれる国」に

来年で導入30年を迎える外国人技能実習制度。かねて国内外から人権侵害を指摘されながら小手先の改正でしのいできたが、ようやく政府が重い腰を上げ始めた。

 古川禎久法相が年内にも有識者会議を設け、抜本的な制度改正の議論を進めると表明した。

 日本で習得した技術や知識を母国の発展に生かしてもらう国際貢献として始まった在留資格だ。昨年末で約28万人いるが、低賃金や長時間労働など劣悪な環境が目立ち「使い捨ての安価な労働力」になっているとの批判が絶えない。

 米国務省は先月公表した各国の人身売買に関する年次報告書で、日本の技能実習生が強制労働させられていると言及。関与した悪質な仲介業者や雇用主の責任を日本政府が追及していないとし、厳罰化を求めた。国連からも強制労働と非難されたことがある。

 急激な人口減少が進む中、持続可能な日本経済に外国人労働者は欠かせないが、こんな状態が続けば早晩そっぽを向かれよう。3年前に導入した特定技能制度への一本化を視野に、中途半端な技能実習制度はこの際廃止すべきだ。

 古川氏は2月から勉強会を開き、外国人支援団体代表や専門家らから意見聴取した。実習先での暴行など人権侵害が後を絶たないほか、実習先と実習生双方に事前情報が不足し、賃金や技術にミスマッチが生じている▽転職に制約があるため、不当な扱いを受けても相談できない―などの問題点が浮かび上がっているという。

 最近も岡山市の建設会社で、ベトナム人の技能実習生が安全靴で蹴られて肋骨(ろっこつ)を折るなどした問題が発覚し、会社と仲介した監理団体が行政処分を受けている。

 国内の関連業者・団体に加え、送り出し国の悪質なブローカーが実習生から高額な手数料を取るといった利権構造も絡む。国の関与を強める解体的な対策が要る。

 新設の特定技能制度は、飲食や介護などの指定業種で転職の自由、家族の帯同も認める。ただ、試験などの要件が複雑で、受け入れ数は6万人余りにとどまる。実習生と同じく、待遇などへの苦情もある。事業者への支援を含め、思い切った改善が求められる。

 長期的に労働力不足が避けられない日本で、優秀な外国人労働者を確保するには、結婚や育児なども含め人間らしく安心して暮らせる環境を整え、「選ばれる国」に変わらねばならない。外国人との共生社会の実現も視野に、制度を再設計する時ではないか。

引用:京都新聞 社説
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